欧州中・長距離路線の上半期総決算、英G1キングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス(3歳以上、芝2410m)がイギリスのアスコット競馬場で現地7月29日に行われ、4番人気のフクムが5番人気ウエストオーバーとの叩き合いをアタマ差で制した。
ヘイミッシュが取り消し10頭で争われた一戦は、A.オブライエン厩舎の10番人気ボリショイバレエと9番人気ポイントロンズデールが先導し、それらから3馬身ほどの内ラチ沿いにフクム、外にウエストオーバーが並ぶようにして中間点を通過。直後を3番人気のキングオブスティールと1番人気オーギュストロダンの3歳勢が固めた。
コース最低地点のスウィンリーボトムから坂を上って最終コーナーが近づくと、オーギュストロダンが早くも苦しくなり脱落。大外から直線に入ったウエストオーバーをフクムが追撃して残り2ハロンから叩き合いとなり、抜きつ抜かれつの激闘の末にフクムに軍配が上がった。
残り1ハロンまで食い下がったキングオブスティールがさらに4馬身1/2差の3着に続き、オーギュストロダンは直線を前にR.ムーア騎手が追うのをやめて最下位の10着に大敗。2番人気のエミリーアップジョンは後方2番手から7着まで、連覇を狙った6番人気パイルドライヴァーは3番手追走から5着に終わった。
フクムを管理するO.バローズ調教師は直前にヨーク競馬で行われたG2ヨークステークスを制したばかり。昨年のカルティエ賞年度代表馬バーイードを全弟に持つフクムは昨年のコロネーションカップから重賞3連勝で2度目のG1制覇(重賞8勝目)とした。
英競馬メディア『attheraces.com』などによると、バローズ師は「言葉にならない。彼は究極のスターだろ?」とフクムの勝利に歓喜。「正直なところ、彼はかつてないほど良化していると感じていて、今季は何はともあれスピードが増しているんだ。とはいえ、なんてタフな馬なんだろう。2着の馬はやめなかっただろ? 彼は我々にずっと戦いを挑んできた」と、フクムとともにウエストオーバーも称賛している。
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